任意売却とは

任意売却とは

『任意売却』とは、住宅ローンなどの返済が何らかの事情によって、返済困難な状況になった場合の救済手段といえます。

住宅や不動産を購入する際、多くの人は金融機関から住宅ローンなどお金を借り入れます。
金融機関はその融資の担保として、購入した不動産に『抵当権』などを設定しますが、不動産を売却する時には抵当権などを解除(登記抹消)してもらうことが必要です。

しかし、抵当権などを解除してもらう為には、ローン残債をすべて返済することが前提となります。

ローン残債よりも高く売却出来れば何も問題はありませんが、ローン残債を下回る金額でしか売却出来ない場合には全額返済が出来ないので、通常は売却することが出来ません。

そこで、このような際に債権者(金融機関など)と交渉し、合意を得たうえで不動産を売却し、返済しきれなかった残債を残したまま抵当権などを解除してもらう不動産の売却方法を『任意売却』といいます。

住宅ローン滞納から競売までの流れ

01住宅ローンの滞納

色々な理由で住宅ローンを滞納すると、金融機関から支払いを促す最後通告として『催告書』が届きます。

金融機関の要求通りに滞納分を支払えば、滞納は解消され、通常どおり毎月の返済に戻ることができます。

02残りの住宅ローンを一括返済しなさいという一括請求

住宅ローンの滞納が6か月を過ぎた時点かつ『催告書』が届いてもなお、滞納分を支払わずにいると金融機関から『今後、この人は住宅ローンの返済能力がない』と判断され、『残債の全額を一括で返済してください。』と一括請求されることになります。(※期限の利益の喪失)

03保証会社による代位弁済

金融機関から保証会社へ保証委託契約に基づき『代わりに払ってください。』と代位弁済請求をおこなうこととなります。

04債権者(保証会社など)による競売申立

代位弁済後においても債務者は最終的な返済を免れる訳ではありません。
債務者は住宅ローンを借入した金融機関への返済は免れますが、代わりに保証会社への返済義務が生じます。

05競売開始の決定通知書が届く

代位弁済がなされると、基本的には競売に向けて手続きが進んでいきます。
債務者に対しては、裁判所から『競売開始決定の通知』が届きます。

06評価人及び執行官による現況調査

評価人及び執行官が住宅内など現況の調査へ来ます。
競売まであと約3か月~6か月となります。

07競売価格の決定

『現況調査報告書』や『評価書』などを参考に競売の開始価格が決定されます。
一般的に市場価格の約5割~6割程度の価格になります。

08入札期間

裁判所によりますが東京地方裁判所の場合、期間入札は1週間となります。

09開札の開始

入札の結果を調べます。最も高値で入札した人が買受人となります。

10競売による売却許可決定

最高価買受申出人について裁判所が手続きなどを審査したうえ、不許可事由がなければ1週間以内に売却許可決定をします。

11明け渡し

競売で物件が落札されて買受人が代金を納付したら、登記が変更されて、住宅は買受人のものになります。

その時点で元の所有者は遅滞なく出ていかなければなりませんが、それでも出ていかない場合、買受人は裁判所へ不動産引渡命令を申立てることが出来ます。

不動産引渡命令の申立てから裁判所が確定するまでに約2週間

そして裁判所から執行官や執行補助者(民間業者)がやってきて、『今から1か月後に強制執行を断行します。だからそれまでに明け渡してください。』という催告を行ったのちに実行されます。

つまり、落札から明け渡しまでに約2か月間の猶予があります。

任意売却のメリット

競売よりも高く売却できる可能性が高い

01 競売よりも高く売却できる可能性が高い

競売では、一般的に市場価格の5割~7割程度の価格で売却されてしまいます。

その原因は入札方法が複雑かつ、まとまった現金が必要となる為、不動産会社など落札できる人たちが限られてくるからです。

また、情報が公開されてから比較的短い期間で入札・開札を行う為十分な情報収集ができないことから、購入者のリスクが高くなります
その為、市場価格より低くならざるを得ません。

さらに、競売は任意売却よりも諸経費が多くかかるため、競売後に残る残債が多くなってしまいます。

一方、任意売却の場合は、債権者と相談のうえ価格を決定しますが、通常の不動産取引と同様の方法で売却するため、市場価格に近い価格で売却することが可能です。

引越費用をもらえる可能性がある

02 引越費用をもらえる可能性がある

競売では、売却代金から引越費用が融通されるということはなく、自費で引越費用を捻出しなければなりません。

一方、任意売却の場合は、債権者との話し合いで売却代金から引越費用を数十万円融通してもらえる可能性があります。

引渡し時期を相談のうえ決定できる

03 引渡し時期を相談のうえ決定できる

競売では、売却する時期も売却相手も裁判所が決定します。

その為、あなたの意志とは関係なく、落札者が落札額を入金したその日に所有権が移され、あなたその日から不法占拠者となり、遅滞なく立ち退くことを求められます。

また、それでも立ち退きしない場合は、裁判所から『引渡命令』という立退きの強制執行を行われる場合もあります。

一方、任意売却の場合は、事前に債権者および購入者との話し合いによって、引渡日を決めることが可能です。

周囲に事情を知られることなく売却できる

04 周囲に事情を知られることなく売却できる

競売では、新聞やインターネットで競売されている物件として広く公示されてしまいます。

また、執行官が住宅内など現況の調査へ来るので、周囲の人たちへ事情が知れ渡る可能性があります。

一方、任意売却の場合は、一般的な不動産売却と同じ販売活動を行います。

その為、周囲には住宅ローンを滞納したことが知られることなく、自宅を売却することが可能です。

住み続けられる可能性がある

05 住み続けられる可能性がある

競売では、落札されて所有権移転が行われた後も住み続けていると不法占拠となります。

さらに不法占拠を続けていると落札者からの請求により裁判所から『引渡命令』という強制執行の手続きを取られる可能性があります。

そうなるとあなたの引越したくないといった意志や次の引越先が確保できていないなどの都合には一切関係なく強制退去となります。

一方、任意売却の場合は、『リースバック』や『家族間売買』、『親族間売買』など住み慣れた我が家に住み続ける方法がいくつかあります。

売却後の残債は分割払い可能

06 売却後の残債は分割払い可能

競売では、自宅の売却後、住宅ローン残債を一括で返済するように求められます。

一括返済できずにそのまま放置していると、給与の差押えや銀行口座の差押えなどの強制的方法によって残債を回収されてしまいます。

一方、任意売却の場合、債権者と返済について柔軟に話し合うことが可能です。
交渉によって、少しずつ無理のない返済計画を実現できます。

持ち出しゼロ円で可能

07 持ち出しゼロ円で可能

通常、不動産売却には仲介手数料や登記費用、測量費用など、売買価格の約5%~10%程度の諸経費が必要です。

費用が必要なのは任意売却でも同じですが、任意売却の場合は自宅を売却したお金から諸費用を支払うことが認められています

その為、あらかじめ現金等で諸費用をご準備していただく必要がございません。

任意売却解決までの流れ

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