お家のバリアフリー化リフォームのために知っておくべきこと!
- バリアフリー
高齢化社会と言われる現代、お家をバリアフリーにする方が増えています。
高齢の両親と同居するため、住み慣れた家で不自由なく暮らすため、などといった理由でお家をバリアフリーにしたいという方のために、ここではお家のバリアフリー化のために知っておくべきことについてご紹介いたします。
バリアフリーについて
普段何気なく使っている「バリアフリー」という言葉ですが、皆さまはどういう意味がご存知でしょうか?
バリアフリーのバリアとは、障壁のことです。
バリアフリーとは、高齢者や障害者が社会生活を送るうえで、障壁となるものを取り除くことを言います。
バリアフリーは、もともとは道路や建物の入口にある段差を取り除くという意味で使われてきた建築用語ですが、今では、建築だけにとどまらず、障害の有無や年齢に関わらず、すべての人が社会に参加できるようすべての分野のあらゆるバリアをなくすという意味で用いられています。
内閣府が2021年に発表したデータによれば、日本で障害を持つ方の割合は、総人口の7.6%と言われています。
また総務省による2022年発表のデータによれば、高齢者の割合は、総人口の29.1%だとされています。
現代の日本における総人口の36.7%が障害者や高齢者ということになります。
このような方に配慮したバリアフリーの取り組みが進んでいるとはいえ、まだまだ高齢者や障害者にとって、生活しにくい場面が多くあります。
このようななか、住宅においては、段差をなくしたり、高齢者や障害者が暮らしやすいための配慮をした家バリアフリー住宅に急速に注目が集まっています。
近年、高齢になりこれまで通り生活をするのが困難になったため、段差をなくして転倒を防いだり、家のなかでの車椅子の移動がスムーズになるように車椅子が通れる動線を確保する施工をおこなったり、介護者が介助しやすいようにお風呂をリフォームする介護リフォームをするご家庭も増えてきています。
バリアフリーにするならどこ?
このようにバリアフリーは、高齢者や障害者、介護者にとって優しい取り組みです。
では、自宅のバリアフリー化を考えたときに、まずどのような箇所に注目すればよいのでしょうか?
詳しく見ていきましょう!
車椅子が通れる動線の確保
車椅子で生活しても家のなかを不自由なく行き来できるための動線の確保は非常に重要です。
一般的な住宅の廊下の幅は、75cm程度ですが、車椅子で移動するとなると、廊下から部屋に入る際に曲がるのが少々困難です。
楽に曲がられようにするには、廊下の幅を100~110cmにすると良いでしょう。
また家のなかの段差はもちろんですが、アプローチから玄関までにスロープをつけることも必要不可欠です。
トイレについて
トイレへの段差はなくすのはもちろん、トイレ内も車椅子で充分用が足せるように広くしなくてはいけません。
また車椅子から便座への移動が楽にできるよう高さにも気を配りましょう。
その際に手すりがあるとなお良いでしょう。
また、寝室の近くにトイレがあると、夜中のトイレなどの際に便利です。
洗面台について
通常の洗面台は、車椅子の方にとっては大変使いにくいものです。
車椅子の方でも不自由なく使用できるようにするためには、洗面台の下部分がなく車椅子のまま使用できる高さが低めの洗面台を選ぶと良いでしょう。
お風呂について
お風呂は、家のなかでも転倒の危険性が最も高い場所です。
お風呂場と脱衣所の段差をなくすことで、つまずきを防げます。
また濡れても滑りにくい床、手すりを設置するなどといった配慮があれば、より転倒のリスクを減らすことができます。
またお風呂はヒートショックが起こりやすい場所でもあります。
昔ながらの古いお風呂の場合は、最新のユニットバスにリフォームすることで、機能面はもちろん、断熱性や保温性がアップし、ヒートショックの防止につながります。
手すりについて
前述でお風呂やトイレに手すりを、とご紹介いたしましたが、お風呂やトイレ以外にも玄関や廊下などに、手すりがあると良いでしょう。
段差について
車椅子のご紹介の際に段差をなくすというご紹介をしましたが、車椅子でなくても高齢者の場合、ちょっとした段差でつまずいたりします。
2cmほどの段差がもっとも転倒しやすいとも言われています。
日本家屋には敷居が存在しますが、敷居のように若者や健常者にとって何ともない敷居であっても高齢者にとっては、危険なこともあります。
お家のなかの見落としがちなちょっとした段差に要注意です。
まとめ
バリアフリー住宅とは、障害の有無や、年齢、ライフステージや性別に関わらず、家族全員が快適に生活するための設備や機能が整った住宅のことです。
上記にご紹介したように、バリアフリー化にはさまざまな方法があります。
どのような設備や機能を取り入れて、バリアフリー住宅にするのかは、家族構成やその先の暮らし方によっても大きく異なります。
今どのような機能が必要なのかは重要ですが、ゆくゆくどのような生活になりそうか、またはどのような生活をしたいかなど、将来を見据えたバリアフリー住宅にすることが大切です。
バリアフリー化住宅は、障害者や高齢者ご本人はもちろん、一緒に暮らすご家族の方にとっても快適になります。
家族誰もが安心、快適に暮らすための住宅、それがバリアフリー住宅です。