リノベーション向き物件の選び方とは?マンション・築年数など探し方のポイント
- リノベーションの基礎知識
リノベーションとは「機能や価値など家全体をより住みやすくするための修復や再生」のことです。
家の不具合などを修繕するリフォームとは異なり「今ある家をより良くしよう」という意図で行われるのがリノベーションになります。
- リノベーション向きの物件の選び方
- リノベーション向きマンションの選び方と注意点
- リノベーション向き戸建の選び方と注意点
この記事では、リノベーションにまつわる3つの基礎知識を解説します。
リノベーション向きの物件の選び方
住まいをより良くし、自分や家族にとって素敵な家にしたい。
自分好みの機能性とデザインを兼ね備えた家にしたい。
夢のマイホームという言葉があるように、家はそこに住む家族にとって重要な存在です。
家族の生活のホームベースこそが家ですから、機能性やデザイン性などをより良くしたいと願うことは、当然のことではないでしょうか。このようなときに役立つのが「リノベーション」です。
しかし、リノベーションは、物件がないとできません。
リノベーションによってより良い住まいにするためにも、リノベーション向きの物件を見つけることからはじめてはいかがでしょう。
まずは、リノベーション向きの物件を選ぶ方法からご紹介します。
探し方のポイント①リフォームしていない中古物件
リノベーション向きの物件を買うときは「リフォームしていない物件」を選ぶのがポイントです。
リフォームしていない物件はリフォームしていない分、価格が安い傾向にあります。
リノベーション物件としては狙い目です。加えて、売主の好みによる修繕が施されていないわけですから、リノベーションでカスタマイズしやすいという考え方もできます。
探し方のポイント②築年数は20年がひとつの目安
リノベーション向き物件を選ぶときのチェックポイントのひとつに「築年数」があります。
マンション、戸建ともに、築年数が古いほど価格が下がる傾向にあるのです。
物件の場合は「築20年で価値がゼロになる」ともいわれます。
これは、木造建築の耐用年数が22年だから。20年を過ぎると、耐用年数がほぼ残っていないため、価値を低く見積もられてしまうのです。
ただ、耐用年数間近でも物件としての価値そのものがないわけではなく、住むことができないわけでもありません。
築20年以上の戸建に住んでいる人もたくさんいます。
耐用年数の関係で、リノベーション向き物件としてはお得に買えると考えて、築年数20年の目安にリノベーション向き物件を選んでみるのもいいでしょう。
マンションなどは鉄筋コンクリートや鉄骨の場合も多く、耐用年数は木造より長くなります。
しかし、築20年ほどでマンション価格が新築時の半額ほどになるといわれているため、マンションのリノベーションをするときは、築20年以上の物件が価格的に狙い目になるのです。
探し方のポイント③新耐震基準もチェックする
リノベーション後の家に住むことを考えると「安ければいいわけではない」と思うのではないでしょうか。住む以上、リノベーション物件の安全性も重要です。
安全性をはかる基準としてチェックしたいのが「新耐震基準」になります。
マンションの場合は新耐震基準の建物は1981年6月1日以降の物件。
ただし、それ以前の物件でも耐震診断を受けていることがあるため、チェックしてみてください。
戸建の場合は耐震基準についてもチェックしたいポイントですが、この他に2000年の建築基準法の改正にも注目したいもの。
阪神淡路大震災で戸建が多数ダメージを受けたため、建築基準法が災害を踏まえて見直しされたのです。
2000年頃の物件であれば、お手頃価格と安全性を両立できており、リノベーション向きという考え方もできます。
探し方のポイント④建物の構造もチェックする
リノベーション向き物件を探すときは、建物の構造もチェックしましょう。
戸建、マンションともにリノベーションしやすい構造は「ラーメン構造」です。
ラーメン構造や梁や柱で建物を支えている構造で、比較的柔軟にリノベーションできる構造になっています。
「2×4(ツーバイフォー)構造」や「壁式構造」などの物件は、リノベーションに際して壁を壊す必要のある物件だったり、新しい工法のためにリノベーションに向かない物件だったりすることがあるため、注意してください。
探し方のポイント⑤建物の間取りも重要になる
リノベーションする中古戸建は間取りも重要です。
リノベーションでは、比較的柔軟に家の機能やデザインを向上させられますが、入り口や間取りなどは、どうしても動かしにくくなります。
間取りから物件の基礎まですべて変えてしまうと、それはもうリノベーションではなく建て替えではないでしょうか。
中古マンション、戸建とも、建物の間取りは選ぶときにチェックしたいポイントです。
探し方のポイント⑥東京や大阪など地域の特徴を知っておく
リノベーション向きの物件を探したいなら、地域の特徴を知っておくことも重要です。
たとえば東京の場合。東京は日本の首都なので、とにかく物件が豊富なのが特徴。
リノベーション向きの物件だけでなく、リノベーション済の物件も多数販売されています。また、東京都内に住居を持たず、近隣の都道府県に住む人が多い点も特徴です。物件価格も比較的高めだといわれています。
大阪も日本の大都市です。大阪も物件情報が豊富なところが特徴になっています。
いろいろなタイプの物件があるので、「家族で住むのに適した地域は」など、自分のニーズに合わせてまずはリノベーション物件を探す地域から決めることをおすすめします。
京都は歴史が古く、旅行客が多いという特徴があります。
旅行客向けの物件や投資用不動産が多いという特徴もあります。特に海外の人に需要が高いマンションなどは、やや相場が高い傾向にあります。
地域が違えば物件相場やリノベーション向き物件の探し方のコツなども違います。
その地域の不動産会社などと話し、情報収集してはいかがでしょう。
リノベーション向きマンションの選び方の注意点
築年数や構造についてはすでにご説明しましたが、他にもリノベーション向きマンションを選ぶときに注意したいポイントがあります。
リノベーション向きマンションの選び方で注意したいポイントは2つです。
- リノベーションでできないことを確認しておく
- マンションの管理規約を確認してく
リノベーションで住居の機能やデザインを向上させようとしても、マンションのリノベーションではできないこともあります。たとえば、水回りや配管を動かすことなどがこれに当たります。
水回りや配管を動かすと、他の部屋にも影響が出ます。1棟購入した場合は不可能ではありませんが、それでも費用は相当かかるのです。スペースなどの問題から、1棟のマンション購入でもできない可能性もあります。
マンションによっては管理規約によってはリノベーションが難しいことがあるため注意してください。
管理規約はマンションによって異なりますから、リノベーション向きマンションを選ぶときにチェックする必要があります。
せっかくマンションを買っても「リノベーションできませんでした」では、意味がありません。
リノベーション向き戸建の選び方の注意点
リノベーション向きの戸建を選ぶときに注意したいのは、ハザードマップです。
近年、台風や豪雨、地震などが頻発しています。せっかくリノベーションしても、自然災害で住めなくなってしまうと大変です。
水害や津波、液状化のリスクなど、リノベーションする戸建をさがすときは、あらかじめリスクを確認しておくといいでしょう。
まとめ
家には長く住みます。生活の拠点になるホームベースでもあるわけですから、機能やデザインを自分好みにしたいものです。リノベーションは夢の実現手段になります。
リノベーション後の家をより良いものにするためにも、素材となるリノベーション向け物件は重要です。
より良い家にするためにも、リノベーション向け物件はポイントをおさえて吟味しましょう。